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2021年新加入アフリカ人選手の展望とJリーグにおけるアフリカンについて【ガブリエル、オッティ、チコ】

コンサドーレ札幌のガブリエル(Okechukwu Gabriel)

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生年月日:1995/8/26(25歳)
身長/体重:188㎝/72㎏
出身国:ナイジェリア/Abuja
ポジション:FW

経歴とプレー動画

2013–2015 Water FC(ナイジェリア) 17試合19ゴール
2013 TEAP (loan)(ナイジェリア2部) 18試合11ゴール
2014–2015 St. George's (loan)( セント ジョージFC、マルタ2部) 12試合13ゴール
2016 Karpaty Lviv(FCカルパティ・リヴィウウクライナ2部)6試合1ゴール
2017–2018 Akwa United(ナイジェリア1部) 16試合9ゴール
2018– Wydad Casablanca(ウィダーカサブランカ、モロッコ1部) 7試合0ゴール
2020– Chabab Mohammédia (loan)( SCCモハメディア、モロッコ2部)記録なし
2021-コンサドーレ札幌
【備考】
2018年3月にナイジェリア代表に選ばれています*1。他にもCSKAモスクワのムサやレスターのイヘアナチョ等も選ばれていて豪華なメンツです。

【プレー動画】

Gabriel Okechukwu Highlights

寸評

クラブW杯にも出場したウィダーカサブランカ(浦和に2-3で敗戦)、ナイジェリア代表に到達したエリートです。体格があるし、運動神経もいいし、サッカーIQも高そう。とてつもない活躍をして中国に爆買いされても驚かない。
カウンターで裏に抜けて得点するのは得意。ポストプレーも上手。もしポストプレーJリーグのCB相手に通用すれば、裏抜けとポストの二択を迫れるので相当怖い選手になります。シュート技術も高めです。一方ボックス内で合わせるプレーは少ないので、得点はそこまで伸びないかもしれません。
そんな選手をなんで格安で取れたかというと、アフリカのエリートクラブであるウィダード・カサブランカで試合に出場できなかったからです。その後モロッコ2部にレンタル移籍していますが、この移籍は不本意だったかもしれません。キャリアの再起をかけて札幌に来ているはずなので、期待していいと思います。

ベガルタ仙台のエマヌエル オッティ(Emmanuel Oti)

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生年月日:1996年9月24日(24歳)
身長/体重:172cm/72kg
出身国:ガーナ
ポジション:FW

経歴とプレー動画

2013–2014 WAFA (ワファSC、ガーナ)記録なし
2014–2017 Braga B(ブラガB、ポルトガル2部)27試合4ゴール
2017–2019 Esbjerg fB(エスビャウfB、デンマーク1部)52試合1ゴール
2020 Madura United(マドゥーラ・ユナイテッド、インドネシア1部)3試合0ゴール
2020– Vizela(ポルトガル3部) 1試合0ゴール
2021-ベガルタ仙台

【プレー動画】

ベガルタ仙台移籍! エマヌエル オッティ プレー集 Emmanuel Oti Essigba

寸評

主にデンマークでプレーし続けてキャリアを築いた選手です。24歳なので若くて期待が持てます。
プレーの特徴としてはとにかく速い。ドリブルでボールを前に運ぶ能力は圧巻です。一方技術は微妙、クロスもあんまり期待できないし、ゴールを奪う技術もあんまり持っていなさそう。守備面も2列目、1列目の守備が務まるかは怪しいです。コンディションが整えば、後半途中からドリブルによる陣地回復の役目は果たせそうです。

サガン鳥栖のチコ・オフォエドゥ(Chikeluba Ofoedu)

生年月日 1992年11月12日(28歳)
身長/体重 173cm/70kg
出身地 ナイジェリア
ポジション:FW
getterimagesの写真はなかったです。

経歴とプレー動画

2012–2013 1461 Trabzon (1461トラブゾン、トルコ2部) 25試合7ゴール
2013–2014 Karşıyaka(カルシアカ、トルコ2部) 40試合12ゴール
2014–2016 Samsunspor(サムスンスポル、トルコ2部) 49試合20ゴール
2016–2018 Eskişehirspor(エスキシェヒルスポル、トルコ2部)58試合19ゴール
2018–2020 Maccabi Tel Aviv(マッカビ・テルアビブFCイスラエル1部)48試合14ゴール
2021-サガン鳥栖

【プレー動画】

Chico Ofoedu Goals&Assists (2020/2016)

寸評

ここまでのキャリアでたくさんの試合に出て得点を奪っているので、大崩れはしないと思います。ただアフリカンなスピードやフィジカルは期待しない方がいいかもしれません。狡猾な南米のストライカーと考えた方が自然です。Jリーガー相手にボールロストが少ないかどうか、そもそも対面勝てるかどうかが活躍の鍵となりそう。

5大リーグ、アフリカのエリートクラブで出場できなかった若手アフリカ人は狙い目だよって話

アフリカの選手たちは母国のリーグが貧乏だから、海外のリーグに出稼ぎに行かなくてはならない。でももしそのクラブで失敗したら途端に行き場がなくなる。例えばシントトロイデンの日本人達は失敗してもJリーグに帰ればいい。でもアフリカの選手がシントトロイデンで失敗したら、キャリアが迷子になる。
でもこの仕組みをうまく利用すれば、Jリーグに質の高いアフリカンを呼び込むことができる。一回それなりの格のクラブに到達した人ならば、Jリーガーとのデュエルにも勝てるはず。
Jリーグで活躍すれば、給料を払う中国、中東のクラブに移籍できるという仕組みは説得力になるだろう。中国でサラリーキャップが設定されたことも追い風になっている。
今回のガブリエルなんかは、なかなかの能力を持っているように見える。日本代表クラスなブラジル人選手はJリーグにたくさんいる。オルンガの大成功、ガブリエルの成功をきっかけに日本代表クラスなアフリカ人も増えて欲しい。

J1の下位クラブはアフリカ人選手を積極的に雇ったほうがいいかもしれない

J1の下位クラブって、個人対個人の対決で優位性をとることに苦労する。その点、アフリカ人は身体能力、競り合いにおいて明確な強さを持っている。短所に目を瞑ればJ1相手のデュエルに勝てる選手を簡単に獲得できるかもしれない。リーグアン、ベルギー等で身体的に通用しなかった選手もJリーグだとどうなるかはわからない。実際フランスリーグ、アフリカ諸国の代表で監督を努めたハリルホジッチJリーグをこのように評していた。

彼らは私が言うすべてのこと、実行するすべてのトレーニングを吸収している。競い合いにおいてアグレッシブさが足りないなど、改善することは当然ある。身体的にも彼らは成長できる。Jリーグの試合のリズムは平均的なものだ。かなり技術的には優れているが、競り合いにおいてはとても、とても甘い。しかし彼らは常に最善を尽くしている*2

今年の仙台はその戦略を実行しているように見える。日本人の弱点と呼ばれるGK、CB、ロングカウンターができるサイドアタッカーを外国人に頼っている。おそらく母国では彼らの特徴も特別優れたものではないのかもしれない。でもJリーグにおいてオッティ、マルティノス、シマオマテの身体能力はずば抜けている。スウォビィクもずば抜けたGKだ。日本人でこのクラスの選手は相当お金がかかるから、間違っていない選択だと思う。

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123webによるPixabayからの画像
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