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2021年シーズンのJリーグを順位予想とともに振り返る

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2021年シーズンのJリーグをシーズン前の順位予想とともに振り返ります。

1位:川崎フロンターレ(シーズン前の予想:2位)

夏に三笘が抜ける前提でこの順位。去年FC東京を応援していてわかったことだけど、ACLによる過密日程はえげつないです。実質2チーム組めていた時代も先シーズン終盤にはなくなっていたし、去年ほどの強さはないはず。でも18チーム基準における勝ち点75くらいは稼ぐと思います。それよりも鹿島が強いという予想です。

強かった。三笘田中がいた前半は無敵だった。二人がいなくなった後は質も落ちたけど、チームの格によって勝ってしまう試合が散見された。そろそろ世代交代等も考えなくてはならない時期に来ているから、来シーズンどうなるかは気になります。

2位:横浜・F・マリノス(シーズン前の予想:4位)

ACLがないので。去年は相当消耗していた。エリキが抜けてしまったのは痛いですが、補強が上手なのでなんとかするでしょう。

夏にポステコグルー監督が抜けても後任のマスカット監督がうまくチームをまとめていた。シティグループの知見と文化は本当に豊かなのだと思われる。前田大然やオナイウをポイントゲッターにするチーム戦術もすごいし、エイベルやレオセアラーといった補強したブラジル人が稼働するのもすごい。今後もJリーグのレベルアップのため頑張ってほしい。

3位:ヴィッセル神戸(シーズン前の予想:9位)

西が流出してイニエスタが負傷したものの、選手個々人の能力はそれなりに高いのでここの順位。菊池と山川の台頭は大きいのでは。古橋がいるかつ、フェルマーレン山口イニエスタドウグラスとセンターラインはしっかりしているので、大崩れはしないんじゃないかと。

主力の怪我も多かったし、なんで勝てていたのかわからない試合も多かった。センターラインが強かったから勝てていたのかな。古橋が抜けた穴を武藤と大迫で補うというのは神戸らしい。バルサ系スペイン人の憩いの地になるという路線も継続してほしい。今シーズン一番試合を見た。

4位:鹿島アントラーズ(シーズン前の予想:1位)

去年の序盤に大コケした一方後半戦で持ち直したこと。実績あるブラジル人を2人補強し流出も最小限に抑えたから優勝予想とした。ACLもないので。GK沖の台頭は大きい。エヴェラウドと上田の2topは凶悪。選手層も厚い、戦術も浸透している。隙がないです。

今シーズンの序盤にチーム秩序が崩れてザーゴ監督が解任されました。エヴェラウドはシーズン通じて1点しか点を取りませんでした。去年大黒柱だったFWが1点しか取れなかったら勝てるものも勝てない。優勝も狙える陣容だったのにもったいないシーズンだった。

5位:名古屋グランパス(シーズン前の予想:5位)

ここもACL込みでこの順位。斉藤、森下、長澤、木本、柿谷という補強は純粋に上手だなと感じた。すごい。去年は15、16人で回していた印象があるけど、今年は2チーム編成位で戦えるといいですね。マッシモはそんな固定する印象はないから、実力を認めればそのような未来は実現すると思う。去年の名古屋は強度の高いチームだった。FC東京時代はインテンシティ!みたいなイメージがマッシモにはなかったから、戦術をアップデートしたんだなと。すごいなって感じました。

良いチームだった。終盤はルヴァン天皇杯ACLリーグと超過密日程になって息切れしてしまった。マッシモ指導の元の守備は堅かったしインテンシティの高いサッカーをしていた。今シーズンJリーグのレベルアップに貢献してくれたチームと思われる。

6位:浦和レッズ(シーズン前の予想:6位)

リカルドロドリゲスがついにJリーグビッグクラブに到達したので嬉しい。西川槙野柏木杉本に一億円払うというアンバランスを解消して世代交代できれば、復活すると思う。今年は戦術の浸透や世代交代でうまく行かないと思うけど、来年躍進のきっかけになればいいんじゃないかと。

天皇杯もとったし良いシーズンだった。世代交代もうまく行ってアンバランスな年俸バランスも解消した。ブラジル人ではなく北欧の助っ人外国人をとってくるという路線は興味深い。リカルドロドリゲスはやはり優秀。近年うまくいかないシーズンが多かったけど、うまくチームを刷新した。

7位:サガン鳥栖(シーズン前の予想:18位)

森下原高橋原川とかなり主力を引き抜かれてしまった。正直去年若手が大当たりしていなければ降格する順位だったはず。去年の時点でキツそうだったからどうなるか。今年も同じことが起きるとは考えにくいから、厳しい戦いを迫られるのではないかと。それでもパクイルギュがいるのは大きいです。

今年も同じようなことが発生しました、すごい。鳥栖とか福岡がこれだけの成績を残せるのなら、チーム予算の差によって生じる選手の質の差はJリーグにおいてあまり関係がないのかもしれない。大事なのはチームの文化という説も一理ある。

8位:アビスパ福岡(シーズン前の予想:19位)

レンタル組をだいぶ回収されてしまったし、GKも退団したので、去年よりもチーム力は低下しているように思えます。それでもJ2でいい成績を残したから、奮起するかもしれません。ブルーノメンデスの加入は大きそうです。

鳥栖と同様に予想を覆す好成績を残した。今のJリーグはチーム戦術の浸透がしっかりしていれば、多少選手の質が落ちてもどうにかなるのかもしれない。フロント、監督、チームの文化、これらは大事なものだと痛感させられる九州勢の好成績であった。

9位:FC東京(シーズン前の予想:3位)

ACLがなくなったのでこの順位とした。ブラジル三人衆はデュエルにたくさん勝つのでぶっ壊れている。去年は安部と中村穂高という最強明治の2人が、室屋橋本の穴をあっさり埋めてしまった。FC東京は大卒サッカーエリートで戦力を増やすので、補強が派手でなくても大丈夫です。今年も誰かブレイクするでしょう。

レアンドロがシーズンの半分しか稼働しなかった、波多野のパフォーマンスが良くなかった、長谷川監督4期目でマンネリした等、期待した成績が出なかった理由を述べるのは簡単だ。選手の陣容に見合わない順位なのは間違いない。あまり楽しそうにサッカーをしていなかった印象を受けた。モチベーションを下げるような雰囲気があったのかもしれない。ラフプレーが多い、選手同士が仲良さそうな振る舞いが少ない等、ちょっとみんなしんどそうだった。監督が変わったことで状況が変わることを願いたい。

10位:コンサドーレ札幌(シーズン前の予想:8位)

今年の札幌は期待値が高いです。まずチャナティップがフル稼働すればそれだけで補強になります。ナイジェリア元代表ガブリエルもポテンシャルはあるから、ハマれば大きな戦力になります。他の補強も層を増すことに成功していてよい。いいチームだと思います。

チャナティップはほとんど稼働しなかったしガブリエルもハマらなかったけど、きちんとサッカーをしていたのでこの順位に落ち着いた。毎年見てて楽しいサッカーをしてくれる。ペドロビッチ監督のチーム戦術を浸透させる能力と、選手が楽しそうにサッカーをする雰囲気づくりはすごい。

11位:サンフレッチェ広島(シーズン前の予想:11位)

レアンドロペレイラの流出は痛いが、ジュニオールサントスの補強は大きい、ハマりそう。一方森保時代が異常だったとも言えるけど、上位にいける感じはあんまりしない。現状を打破するためそろそろ監督を変えてみてもいいんじゃないかなとも感じます。ちょっと戦術も古くなってきた気がする。

可もなく不可もないシーズンだった。監督を替えたのはいい判断だと思う。

12位:セレッソ大阪(シーズン前の予想:13位)

ティーナ、ブルーノメンデス、柿谷、木本、片山、ヨニッチと流出が激しすぎる。アダムダガートが機能しなかったら酷いことになるかもしれない。びっくり降格すら考えられる状況だと思う。おそらく来シーズンは堅守どころか守備崩壊もあり得ます。清武豊川坂元ダガードで頑張って点を取れれば踏ん張れるとは思います。西川潤がブレイクしてほしい。

クルピの元勝てなかったけど、監督解任のタイミングが適切だったのでなんとか持ち堪えた。西尾、キムジンヒョン、瀬古によって守備崩壊しなかったのが助けとなった。西川潤がブレイクしなかったのは残念。

13位:ガンバ大阪(シーズン前の予想:6位)

選手層の厚さで去年は2位になった。今年はACLもあるので。選手の質も高くて層も厚いから強いチームだとは思います。でも上位5チームはそれ以上に強いと予想。

コロナの影響により一ヶ月近く試合できなかったことで選手のコンディションが崩れてしまった。今シーズン一番コロナの影響を受けたチームだと思う。残留できて良かったです。

14位:清水エスパルス(シーズン前の予想:10位)

ティーナと権田の補強はとても大きい。片山と原の補強も手堅い。2015-2016の権田は1人で勝ち点を稼げる存在でした。今は流石にそのレベルにはないと思うけど、日本代表クラスのGKは勝ち点に直結する。ロティーナも規律と戦術をもたらすことで、今のJリーグにおいて勝ち点を増やせる監督であるのは間違いない。元々選手の質と量はJ1でも悪くないので、躍進も十分に考えられます。

ティーナと選手の頭が噛み合わず、チームが戦術に対し消化不良を起こしてしまった。怪我人の多さも足を引っ張った。終盤でロティーナを解任しなんとか残留。チームの積みたててきた文化に沿った監督選びをしないとお互い不幸な結果になると思わされました。

15位:柏レイソル(シーズン前の予想:12位)

オルンガが中東へ行ってしまったので流石にパワーダウンが予想される。実は柏、J1でデュエルに勝てる選手が守備陣に少ないんですよね。攻撃はオルンガがいなくても江坂クリスティアーノでなんとかなると思うけど、守備陣の脆弱さが足を引っ張りそう。

苦しいシーズンだった。柏も選手があまり楽しそうにサッカーをしていなかった印象がある。ネルシーニョと5年契約をしたのは悪手だったかもしれない。

16位:湘南ベルマーレ(シーズン前の予想:20位)

去年の時点で相当しんどそうでした。補強の上積みもあんまりなさそうだし、厳しい戦いが迫られるのではないかと。

昨シーズン相当苦しかったはずなのに、今シーズンは持ち直していた。事情はわからない。湘南スタイルという立ち返る場所があるのは大事なことなのではないか。

17位:徳島ヴォルティス(シーズン前の予想:16位)

流出が最小限に抑えられたかつ、藤田譲瑠チマと宮代大聖のポテンシャルは高いから補強もうまく行っている。新監督もロドリゲスと同じ博士課程の人だから、文化は同じはずなんですよね。J1でどれだけボールロストを防げるか、J2オールスターズたちがどれだけ対面勝てるかが残留の鍵になると思います。

最善は尽くしていたが残留はできなかった。でも何かがうまく運べば残留できていたかもしれない。チームモラルやチーム戦術は崩れなかった印象があるので、1年で戻ってくるかもしれない。

18位:大分トリニータ(シーズン前の予想:14位)

J1に残留し続けていることを評価してこの順位。チームコンセプトがしっかりしていて、補強が上手です。いいチームだと思います。

今シーズンはうまくいかず、残留はできなかった。どのチームにも調子の悪い1年はあるので、それがたまたま今年だっただけかもしれない。フロントと監督が優秀というイメージがあるので、その資産を大事にしてほしいなと思います。

19位:ベガルタ仙台(シーズン前の予想:15位)

去年はあまりにも怪我人が多すぎたのと、監督が噛み合ってなかった。マルティノスの補強は大きい。スウォビィク、シマオマテがいるから守備陣は意外と強い。堅守速攻に割り切って、クエンカオットゥマルティノスでボールを運べばそれなりに形になる気はする。

クエンカオットゥマルティノスは誰もいなかった。シマオマテも夏に退団した。ここまで外国人が稼働しないとなると厳しい。予算が厳しいという報道も聞くので立て直すのには時間がかかるかもしれない。フロントが帳簿をおろそかにするのは良くないことですね。

20位:横浜FC(シーズン前の予想:17位)

伊藤、小川、渡邊、ジャーメイン、高橋等の移籍で層が厚くなったのは間違いない。いいチームだけど、それよりもいいチームが他にもたくさんいるのでこの順位としました。

序盤で大型連敗をしてしまい事実上シーズンが終わってしまった。その条件を踏まえると後半は奮闘した。選手の質はいいので一年で戻ってくることは十分に考えられる。

総評

今シーズンは低調なチームが多かった。昨シーズンの方がJリーグのレベルは高かった。コロナの影響や20チームだった影響もあるかもしれない。選手監督は優秀なのにフロントが足を引っ張るチームがいくつかある。長期契約には慎重になってほしいし、コロナで厳しいとはいえ帳簿の管理はしっかりして赤字を出すことなく経営をしてほしい。チームの文化に沿った補強と監督選びをするのも大切だ。とはいえセリエAやリーガのチームも経営は無茶しているところも多い。バルセロナとか特にひどい。
一方で川崎やマリノス等フロントがとても優秀なチームも存在する。うまく模写してほしい。経営の質で5大リーグを上回ることは日本という国の特徴を考えたら十二分に考えられるので、今後進歩することを願います。