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ヴィッセル神戸のケニア代表アユブ・マシカとアフリカ人のJリーグにおける展望

アユブ・ティンベ・マシカの神戸移籍が確定したので情報をまとめました。現役ケニア代表です。中国超級でやってきているから能力は間違いなく高いです。

目次

アユブ・ティンベ・マシカ(Ayub Timbe Masika)

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生年月日:1992/9/10(28歳)
身長/体重:170㎝/?㎏
出身国:ケニア
ポジション:FW
インスタは@masikaayub

経歴とプレー動画

2011–2016 Genk(ベルギー1部) 30試合0ゴール
2014–2016 → Lierse (loan)(ベルギー2部) 42試合8ゴール
2016–2017 Lierse(ベルギー2部)20試合6ゴール
2017– 北京人和(中国1部) 49試合17ゴール
2018 → Heilongjiang Lava Spring(中国2部) (loan) 6試合2ゴール
2020 → Reading (loan) (イングランド2部) 2試合0ゴール

【プレー動画】

Ayub Timbe Masika Sills Goals and assist 2019-2020

寸評

敏捷性がとても高く、トップスピードもありロングスプリントもできます。技術も持っているので、ドリブルでボールを運べるし、1対1で勝負することもできます。PA外から巻いて決めるシュートを持っているため、点も取れそうです。ただPA内でクロスに合わせるみたいな形はないみたいです。
中国で3年やっているので、環境適応は問題ないはずです。イングランド2部で上手くいかなったみたいだけど、あのリーグは身体能力お化けがたくさんいるから、単純に身体能力で優位が取れなかったのかもしれません。Jリーグで活躍するかどうかは日本のSBとの1対1に勝てるかどうかと、ロングカウンターでボールを運べるかどうかが大事になりそうです。

現役ケニア代表で26キャップ持っている

2020年コモロス代表への試合に向けたメンバーにも選出されています*1wikipedia曰く既に26キャップ持っているので、ケニア代表の主軸といってもいいかもしれません。

無所属だったためクラブを探していた、代表における低パフォーマンスで批判も

以下の記事で12月20日の時点で10日以内にクラブを見つけるとコメントしています。しかし見つからなかったみたいです。
www.goal.com
また、2020年11月のコモロス代表との試合で決定機を外してしまう等の低パフォーマンスで批判にさらされたらしい*2.
))。日本に目を向けたのはオルンガのおかげもあると思うけど、おそらく有難いオファーだったはず。

ケニア代表メンバーと日本の縁について

ケニア代表2019年アフリカネーションズカップのメンバーです。

監督:セバスチャン・ミニェ

▼GK
パトリック・マタシ(セイント・ジョージ/エチオピア
ジョン・オイェンバ (カリオバンギ・シャークス)
ラク・シカロ(バンダリ)

▼DF
ジョシュ・オニャンゴ(ゴル・マヒア)
フィレモン・オティエノ(ゴル・マヒア)
ムサ・モハメド(エンカナ/ザンビア
ベルナルド・オチエング(ヴィヒガ・ユナイテッド)
ジョゼフ・オクム(レアル・モナーク/USL
アブード・オマール(スフントゥ・ゲオルゲ/ルーマニア
エリック・オウマ(ヴァーサルンド/スウェーデン
デイビッド・オウィノ(ZESCOユナイテッド/ザンビア

▼MF
イスマエル・ゴンザレス(ラス・パルマス/スペイン)
エリック・ジョハナ(ブロマポイカルナ/スウェーデン
フランシス・カハタ(ゴア)
デニス・オッドヒアンボ(ティーカ・ユナイテッド)
ヨハナ・オモロ(セルクル・ブルージュ/ベルギー)
アユブ・ティンベ(北京人和/中国)
ビクター・ワニャマ(トッテナム/イングランド
ポール・ウェレ(トリカラ/ギリシャ

▼FW
オベラ・オチエング(ヴァーサルンド/スウェーデン
ジョン・アビレ(ソファパカ)
マスード・ジュマ(無所属)
マイケル・オルンガ(柏レイソル/日本)
*3

ヨーロッパの5大リーグで活躍する選手は少ないです。オルンガはケニアにとって相当なタレントだということがわかります。移籍先の国のコネ、繋がりは欲しい国のように見えるし、ケニアのいいタレントに目をつけておくのはJリーグにとって悪くない選択のように思えます。特にベルギーフランスあたりのクラブから退団した選手は狙い目ですね。
mmc14.hatenablog.com

本当にオルンガの口コミがあったのでは

この2人はケニア代表で顔を合わせています。イングランド2部で契約満了となり、キャリアの迷子になっていたはずです。5ヶ月ほど無所属だったみたいだし、ヴィッセル神戸からのオファーは渡りに船だったはずです。間違いなくオルンガからJリーグについて話を聞いただろうし、日本のチームもオルンガのおかげでアフリカ、ケニアに興味を持った結果この移籍が成立したと思われます。

中国超級でやってきた外国人は質が高い、マシカもそうなのでは

以下の記事でわかると思うんだけど、中国超級の助っ人外国人の質は相当高い。代表クラスだったり、得点王だったり、4大でやってきた外国人を抱えています。
note.com
その中で3年やってきたから、期待に応え続けたということ。かつ助っ人外国人の中における競争にも勝っているので、Jリーグでも十二分にやっていけるのではないでしょうか。

アフリカ人はJリーグにおけるサイドアタッカーの需要に応えられるか

日本人はサイドアタッカーが少ないです。なので外国人のサイドアタッカーへの需要はあります。一方ロティーナのこの指摘は興味深いですね。

変わってきている。これまで日本サッカーの特徴はパスサッカーだった。私が来た当時の日本サッカーにはJ1、J2を問わず技術的レベルの高い中盤の選手がそろっていた。一方で、サッカーの文化的にもドリブルのミスは大きく嫌われる印象を受けた。スペインではパスミス同様、ドリブルでのミスも当たり前に起こるものとして捉えられている。日本ではドリブルでのミスはよりエゴイスティックで、マイナスのイメージがあるように思う。
 ここ数年の日本サッカーからは良いサイドアタッカーが出てきている。横浜F・マリノスサガン鳥栖には特徴的なサイドアタッカーがいて、川崎フロンターレには優れたサイドアタッカーが数多くいる。それはなぜか? 現代サッカーにおいてはどれだけパスを回しても、高いボール支配率で相手を支配しても、1対1で相手の守備システムを打開しなければ得点のチャンスが生まれないからだ*4

sports.yahoo.co.jp
坂元、三笘とすごいサイドアタッカーが去年は出てきました。それでもまだまだ足りていない印象はあります。スピードと1対1に長けた人はアフリカに多いはずだから、Jリーグのこの需要に応えてくれたら双方winwinなんじゃないかなと思います。仙台のオッティと今回のアユブは試金石になります。活躍して欲しいですね。

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